おとぎ話の国とモンスター

おとぎ話の国とモンスター

　中欧。あまり馴染みのない言葉だった。西欧諸国はよく耳にする。某社の観光ガイド、「ヨーロッパ」にアイスランドやギリシアが少しは掲載されていてもポーランドやチェコはのっていない。ソビエト解体，共産下体制の崩壊で以前に比べたらすごく簡単に行くことができるようになった。これからだんだん知られていくのだろうな。

　ともあれ。

　ウィーンから電車でとことこ、プラハ到着。を途中。一面の菜の花が咲く場所を通過。窓の外がぱあーっと、黄色一色になるなんてすごい!!モラビア地方、ゆっくりドライブ旅行してみたいかも。

　ガイドブックも予備知識もなしに今回の旅の行程に加わった、ここプラハ。アバディーンの施設で仲良くなった娘がいるからだ。彼女は小児科医を目指しているチェコの医学生。

　日本に帰る前にいろいろまわるんだ、という話をしていたらお誘いをうけた。しかし、ネット環境が今のように整っていなかったので、なかなか連絡が取れないままに出発してしまった。待ち合わせの場所、大丈夫かな…と、

　案の定プラハには大きな駅が二つあるのだが、それがこんがらがっていた。電車が着いたのも少し遅めの時間だったので、最悪を想定して駅の案内所でホテルとっちゃった。そのすぐあとでペトラに遭遇。アレレ、って感じだったがまあ、いいか。
　ホテルは予算内だが、値段を聞いてペトラは「もったいなーい」って言っていた。まだチェコの物価はピンと来ていなかったけど、そのあとで馴染んでいくと「ああ、いいホテルだったんだぁ」と思った。

　部屋に着くと、いつもその部屋を利用している老夫婦が急に来たので、部屋を替わって欲しいとのコト。OKすると、最初の部屋より広めのところに通された。却ってラッキー♪ヒルトン、とか言わないけど綺麗で美味しいボリュームたっぷり朝ごはんも部屋まで運んでくれた。
　
　一晩でお別れし、ペトラの寮にお邪魔。学生さんのお部屋♪という感じだ。丁度テストが終わったトコ、といっていたが壁にいろいろ貼ってあり勉強の名残があった。一番嫌いなのはラテン語の授業だという。ラテン語なんて日本では聞かないなあ…。
　医学英語はラテン・ギリシャ派生の言葉も多いのでカリキュラムに入っているのだという。余談だが、今現在、イギリス看護師目指している私としてはその時に目覚めて少しずつやっておけば、今ごろ楽だったかも・・・と思う。ま、後の祭り。

　少し市街のはずれになるが、バス一本で中心にいけるので便利♪カレル橋やお城などのメジャーなところをはじめ、国立劇場のアールデコの美しい装飾に垂涎。
　プラハはウィーンにも近いし、芸術的にも歴史的にも見どころたくさんなところだ。戦後に共産下にあったことや、(西)欧米を見ていた日本にはあまり馴染みがないけど、ロンドン・パリ・ローマなどに匹敵するステキなところだ。
　
　特に私のお気に入りはカレル橋。美しい。初夏の橋は人で賑わい活気に満ちている。橋のたもとのクレープ美味しい!!橋の付近にはカフェやお土産屋さんが並んでいてわいわいしている。日本語のできるネットカフェもあって、利用させていただきました。
　ポストカードで冬の早朝のカレル橋をみたけど、静寂という言葉が似合うステキな写真だった。マイナスになるのは珍しくないそうだから、恐ろしく寒いだろうけど。

　ここをおとぎ話の国、といったのは帰国後読んだ「モンスター」のせいだ・・・。

　脱線、ご容赦。

　全部で16巻くらいの「モンスター」、漫画だなんてひとくくりにしないでね、という話だ。本当に日本の漫画というのは文化だなあ、と思うような奥行きのある話だと思う。小説として出しても充分いけるけど、絵も描いて視覚的にも表現するには技術と小説以上に緻密な検証が必要だと思う。
　ドイツから始まった事件の糸口を求め、物語の舞台はチェコにも飛んでくる。

　旅行する前に知っていたら、「モンスター」めぐりなんてしちゃったかも。

　それにしてもホント、チェコの女の子達は美人が多い気がする。スラブ系になるからな金髪碧眼のスカンジナビア系ゲルマン系よりも、茶髪で少し印象が柔らかくなるので私の好みだ。って、誤解のないように・・・(汗)

　あと、チェコで気に入ったもの。ソーセージ♪安くておいしい。ジャーマンタイプ、というかイギリスで売っているやわらかいプディングでなく、ジューシーなお肉っぽいソーセージ。日本でよく食べるタイプ。イギリスのソーセージは別物のような…特にブラック・プディングと呼ばれるもの…、姿かたちは真っ黒なソーセージ。焼きすぎではございません、中に豚の血が入っているので黒いのです。そして臓物系の詰め物。苦手だ。同じ臓物系でもハギスは全然平気なんだけどな・・・? ソーセージって思って口にするからダメになるのかも。